大規模修繕の期間は家賃の減額や迷惑料は請求できる?

 

今回は大規模修繕について書いてみようと思います。

マンション等にお住まいの方は大規模修繕の期間を体験した事はありますでしょうか。

建物によって12~15年くらいの周期で大規模修繕が行われます

屋上防水の改修・外壁の補修・給・排水管の交換・給水タンクやポンプの交換等、様々な事項について

修繕が行われていきます。期間としては2~3か月に及ぶ事が多いかと思います。

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体験した事がある人ならわかるかと思いますが建物の周りには足場が組まれるため、窓を開ける事も

ためらいます。工事者と窓から目が合っちゃうなんて事もありますね。1階の人は専用庭が付いている

場合もありますがそこも封鎖されて使用できない事もあるでしょう。また午前中から工事に入るので

ゆっくり寝ていようと思っていても寝ていられない場合もあります。洗濯物もベランダには干せない時も

あるでしょう。ベランダにBSアンテナを設置している人は使用が困難になる場合もあるかもしれません。

敷地内駐車場を使用している人は修繕中は利用禁止になる事もあります

外から部屋内が見えないようにカーテンを閉めなければならないでしょうが、その分日光が入らないので

昼間から電気をつける事もあります。また外に洗濯物を干せないとなるとその分乾燥機を使えば電気代が

余計にかかります。その他にも大規模修繕期間中というのは借主にとっても様々なわずらわしさが起こりえます。

通常は大規模修繕が行われる前にはポストにその案内が事前に入っていたり掲示板に張り紙がなされていたり

して周知される訳ですが、そのような案内を普段から見ていない人や周囲とコミュニケーションを取っていない

人にとっては突然の修繕開始に驚く事もあります。またそのマンションに何年も住んでいればそのような修繕が

行われる事に対して多少は抵抗感も薄らぐかもしれませんが、引っ越し後に入居して間もない人にとっては

いきなり修繕が始まったりすると「そんな事契約時に聞いていない」というトラブルに発展する場合もあります

理由は幾つかありますが特に分譲マンション等の場合は管理会社と一言で言ってもマンションの管理組合が

一括で委託している管理会社と各部屋の区分所有者が家賃管理等を委託している管理会社があり混同されやすい

という事情もあります。賃貸借契約時に対応してくれた管理会社は大規模修繕の工事を管理している管理会社とは

別の事も多いです。ですから賃貸の契約時に重要事項説明にて「大規模修繕が近日に行われる事についてなんで

説明してくれなかったの?」という怒りをぶつけられてもそのような事情は各部屋の管理会社は知る由もない

事が多いんですね

ではそんな大規模修繕の期間中の迷惑料や家賃の減額は認められるのでしょうか?

確かに大家さんは平穏に快適に過ごせる環境を借主さんに提供する義務が

あります。また借主さんとしても家賃を毎月支払っている以上、それに応じたサービスや対価を得る権利も

あるでしょう。

しかし現実的にはそのような迷惑料や家賃の減額は認められる事は少ないかと思います。

大家さんには上記の義務と併せて、貸した物件をちゃんと使用してもらうようにしなければならない

目的物の修繕義務というのも負っているからです。(民法606条1項)

また借主さんとしてもその建物の保存(修繕・維持管理等)に必要な修繕行為等を拒むことは出来ない事と

なっています(民法606条2項)。

これから快適に居住していく為に必要な工事だから我慢してね、という事ですね。

ですが修繕期間中の工事で借主さんが何かの損害を被ってしまったり修繕期間が大幅に長引いたりした

場合には迷惑料や賠償金の請求も視野に入れて良いかもしれません。

建物は定期的にメンテナンスしないと老朽化が早まります。都内にも同じくらいの築年数なのに綺麗に

手入れが行き届いているマンションとほぼスラム化したようなマンションがあったりしますが、それは

定期的な修繕や管理がなされているかに尽きます。これから長く住んでいく為にもある程度は寛容な気持ちで

工事を見守りたいものですね

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