賃貸契約で収入証明書は必要?入居審査に影響する?
今回は収入証明書について少しだけ書いてみようと思います。
賃貸の契約で提出が必要になる場合があるのが収入証明書です。
源泉徴収票・所得証明書・課税決定通知書、確定申告書の写しや納税証明書などがありますが、収入証明書というのはこれらの総称の事を指しています。
賃貸の必要書類では収入証明書が必要とされるケースはよくありますが、その用意が出来ておらず申し込みのタイミングがずれこんでしまうケースもあります。
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目次
賃貸契約で必要な書類は?
それではまず賃貸契約の前に必要になる書類としてはどのようなものがあるでしょうか。
以下に簡単に挙げてみます。
住民票 | 契約者や入居者の住民票が必要になります。役所で入手します。 |
収入証明書 | 源泉徴収票や所得証明書・確定申告書や納税証明書などがあたります。 |
印鑑および印鑑証明書 | 会社によっては印鑑証明書の提出が求められる事もあります。役所で入手します。 |
銀行口座印鑑・通帳 | 家賃の引き落としの際に必要となる口座通帳や印鑑が必要になります。 |
身分証明書 | 運転免許証や保険証のコピーを求められる事があります。 |
保証人関連書類 | 住民票・印鑑証明書・収入証明書など |
収入証明書については申し込み時に必要な場合もありますが、多くは契約時に提出を求められるケースの方が多いです。
収入証明書が用意できない場合、会社や物件によっては給与明細の写しや預金残高通帳の写しでOKな場合もありますが、給与明細は簡単に偽造できてしまいますし、通帳の写しは今後の収入を証明するものではない為、提出書類として認められない事もあります。
その他にも会社員なのか・フリーランスなのか・自営業なのかによっても必要書類が異なるケースがあるので、事前に不動産屋の担当者に必要書類をしっかりと確認しておきましょう。
賃貸契約で収入証明書が必要な理由は?
それではなぜ賃貸契約において収入証明書が必要になるのでしょうか。
ご想像が付く方も多いかと思いますが、やはり家主としてはきちんと家賃を支払っていけるかどうかを中心に見ます。
契約時の収入証明書だけで将来の支払い能力を判断できる訳ではありませんが、それでも入居者を判断する1つの目安になります。
もちろんその他にも職業や勤務先・連帯保証人の有無や見た目・人柄なども考慮されますが、やはり年収は優先してチェックされる項目です。
また中には自分の年収と比較して、相場より高い家賃の物件を選ぼうとする人もいます。
物件や家主にもよりますが、家賃の目安は手取り収入の3割程度が上限家賃と言われています。
もし自分がそれ以上の物件を選択しようとしているのであれば、その物件が適性かどうかじっくりと検討してみる事も大切です。
収入証明書の種類はどんなものがある?
サラリーマンの方など、大抵は年末あたりから年明けにかけて会社から発行されます。
紛失時でも再発行可能です。
確定申告書をコピーしたものです。
賃貸契約では税務署による収受日付印(受領印)が押された写しが必要です。
源泉徴収票がない自営業者などが提出します。
課税を証明する年の1月1日時点に住んでいた市区町村の「役所」で300円ほどで入手できます。
サラリーマンの方など、会社側が発行をしてくれます。
物件につき、給与明細は直近3カ月以内等の指定が付くことも多いです。
所得証明書が用意できないケースなどに通帳の写しを提示する事で、収入証明書の代わりに所得証明として認めてもらえる場合があります。
賃貸の収入証明となる「源泉徴収票」とは?
源泉徴収票とは会社等が従業員に対して発行し、一年間の収入と源泉徴収された所得税の額を証明する書類のことです。
源泉徴収票は年末調整のために提出するため、一般的には12月頃に会社から配布されます(会社によって配布時期は異なります)。
もし紛失してしまった場合でも、会社側に言えば再発行してくれる筈です。
賃貸契約においては、特にサラリーマンの場合には収入証明書はこの源泉徴収票を提出するケースが多いと思います。
毎月の給与明細や課税証明書等でも良い場合もありますが、この点は物件や家主によってケースバイケースと言えます。
源泉徴収票を始めとした収入証明は必ずと言っても良いほど必要となりますので事前に用意しておきましょう。
賃貸契約で収入証明書が不要・いらない場合はある?
収入証明書は提出を求められる事が多いですが、提出しなくても借りられる物件もあります。
また最近では保証会社を利用するケースが多いので、収入証明書の提出はケースバイケースです。
あくまで貸主側が承諾をすれば証明書の提出がなくても通りますし、他にも連帯保証人がしっかりしていればOKという場合や、預金残高がある程度あれば通る場合もあります。
会社に発行を依頼したり役所に行ったりと、取得に時間がかかる事も多いので、収入証明書はできれば事前に取得しておきたいですね。
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賃貸契約で収入証明書を偽造して良い?
ケースによっては不動産屋から収入証明書のコピーを求められる事があります。
そのため「コピーであれば偽造も出来てしまうのでは?」と考えてしまう人もいるのかもしれません。
確かに現在では画像編集のソフト等を使えば収入証明書を偽造したり作り変えてしまう事は難しくないのかもしれません。
ですが収入証明書を偽造することは犯罪です。
主には、給与明細や源泉徴収票などを偽造した場合は私文書偽造・役所が発行した課税証明書等を偽造した場合には公文書偽造等の罪に問われる可能性があります。
収入証明書を偽造する事はせず、素直に不動産屋の担当者に相談をしてみる事にしましょう。
賃貸で年収を水増ししちゃだめ?
確かに賃貸契約の審査では、借主の年収というのは重要な審査項目となります。
収入証明書を提出すればもちろんバレてしまうでしょうし、もし年収を水増ししたとしても自分に不相応な高い家賃の物件を借りたとなれば、いつかは家賃の支払いが息詰まることも想定されます。
確かに審査に通りたい一心で年収を水増ししたくなる気持ちも分からない訳ではありませんし、実際に不動産業者の中にも「年収を多めに書いておく事」を黙認している業者も一部ですが存在するように思います。
ですが賃貸契約書では「申込書等で虚偽記載があった場合には契約の解除ができる」旨を定めているケースが多いですし、水増しをしたとしてもその嘘をついた事を後々に後悔しながら生活をする人もいます。
もし審査を通過したとしてもこのような嘘をつくことはお勧めできません。
不動産屋さんも借主さんの立場になって対応してくれると思いますので、まずは相談をしてみましょう。
個人事業主・フリーランスの収入証明書は?
最近では個人事業主やフリーランスの方々も増えてきました。
個人事業主やフリーランスの方では、以下のような収入証明書が必要になる事が一般的です。
- 確定申告書の写し
- 納税証明書
- 課税証明書
特に確定申告書の控えもしくは課税証明書があれば良いかと思います。
確定申告書の写しは「税務署」にて、課税証明書や納税証明書は「区役所/市役所・コンビニ」で取得することが出来ます。
ですが自営業者やフリーランスの賃貸審査は、サラリーマン等と比較すると審査が厳しめになるケースが多いと言えます。
特に事業を始めたばかりの頃や収入証明書を用意できない方・所得が少ない方などは審査で苦戦する事も多いでしょう。
この点においても審査は家主次第と言えますので、まずは不動産会社の担当者に今の現状を正直に話す所から始めてみましょう。
学生の場合の収入証明書は?
学生や未成年者の場合には収入がないので保護者でなければ契約ができないといったケースが大半です。
もしくは学生さん本人が契約をする場合でも親などの連帯保証人が必要となります。
収入証明書が必要なケースがあるとすれば「親」の源泉徴収票や納税証明が必要になる場合があります。
もし不動産屋さんから本人の証明書類を指示された場合には学生証や合格通知書で受付可能か相談してみましょう。
申し込みのタイミングが大事?
さて気に入ったお部屋が見つかれば申込みとなる訳ですが通常申込み時に必要な書類は申込書+身分証明書(写し)です。
申込書は不動産屋が用意してくれますし収入証明書が必要な場合には、通常は契約時に提出すれば良い事になります。
しかし中には申込時に申込書+収入証明書の提出が必要になる物件もあります。
通常であれば物件の内見が終わった後にそのまま不動産屋へ戻り申込み書の提出となる訳ですが、収入証明書の提出が必要な場合にはあらかじめ準備していないとその時点での申込みは出来ない場合もあります。
連帯保証人の勤務先や年収・連絡先は覚えていたとしても、収入証明書まで申込時に用意できている人は少ないでしょう
申込みをするとその部屋を仮止めしておく事ができるので、その後に他の人がその部屋の申込みを希望しても1番手をキープできるのですが、収入証明書の提出が遅れると自分が2、3番手になる可能性があります。繁忙期は尚更でしょう。
また収入証明書は会社や役所に依頼して取得しなければならない為にタイムロスが生じます。
その間に他の人から申込みが入る可能性もあるんですね。
会社に源泉徴収票の取得依頼をしても数日かかる、役所に行くには平日に行く必要がありますがサラリーマンは土日が休みとなると取りに行く時間がない場合もあります。
家族に頼もうとして委任状で取得可能な場合も多いですがそれでも家族のスケジュールが合うとも限りません。
管理会社としても収入証明書がなくても申込み受付を受理してくれれば良いのですが、頑なに収入証明書の提出があるまでは申込みと受け付けないという管理会社も多くあります。
どちらにしても最終的に収入証明書が必要なる事はほぼ間違いないので、引っ越しが決まったら収入証明書やついでに住民票等もあらかじめ取得しておくようにしておきたいものです。
収入証明書の他の入手方法も考える
住民票や収入証明書などは役所に行かないと取得できない事もあり、特に平日に休みが取れない人は大変ですね。
先ほども書いたように収入証明書の確保が遅れると、申し込みや契約が遅れてしまう可能性もあるので、できれば早めに準備をしておきたい所です。
そのため「土日」や他の方法で収入証明書を取得できるかどうかも検討しておいた方が良いでしょう。
取得書類 | 取得方法(市区町村・エリア等によって受付可否が異なります) |
住民票 | 事前に電話予約をして土日に取りに行く・郵送での取得・土日にやっているカウンターでの取得・コンビニ端末での取得など |
印鑑証明書 | 事前に電話予約をして土日に取りに行く・土日にやっているカウンターでの取得・コンビニ端末での取得など |
住民税課税証明書 住民税納税証明書 | 電話予約・郵送での取得 |
コンビニ等の近場で取得できたり、土日に取りに行くことができるのであれば、平日に仕事をしている人でも便利ですね。
収入証明書を取りに行く時間がない方へ
お部屋探しというのは時間がかかります。
特に物件探しを始めるとなると、入居予定日の二カ月程前には探し始めないといけません。
お仕事をしながら部屋探しをするとなるとスケジュール的にも大変ですし、収入証明書を取りに行く時間も簡単には確保できないでしょう。
便利なサイト等も利用しながら効率的にお部屋探しをしていきたいですね。
賃貸の収入証明書まとめ
賃貸契約では収入証明書が必要な場合があります。
これは物件によって様々ですが、提出を求められることもあります。
スムーズに契約をするためにも収入証明は事前にしっかりと準備をしておきたいですね。
もし不明な点がある場合には不動産屋さんの担当者に事前に確認をしておくようにしましょう。
それでは今日はこの辺りで。
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