民泊ってどこが違法なの?

今回は民泊について書いてみようと思います。

民泊という名前が広く知れ渡ってから数年が経ちました。民泊の民とは民家や民宿の意味で

使うことが多いです。見知らぬ人等に自分の家やマンションなどを貸すビジネスが流行っていますね。

特に日本に来た外国人観光客を一時的に宿泊させる事が多いかと思います。京都など外国人観光客が

多い地域では民泊の供給建物が多いでしょう。また都会に住んでいる人が一時的に地方の農家の生活等を

体験する為の宿泊施設としても民泊が宿として使われる事も多いです。特に2008年以降はこの民泊が

盛んになりました。

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大きな理由の1つとしてairbnb等の民泊の仲介サイトが誕生してきた事が挙げられます。

ただこの民泊も基本的には旅館業法の適用を受ける建物が多くそのような建物は通常は営業許可がなければ

宿泊先として他人に貸すことは出来ません。確かに民泊関連のサイトを見ても現状の法律下では明らかに

業法違反なのでは?と感じさせる建物も少なくありません。

厚生労働省によれば旅館業法上、許可が必要な場合とは

①宿泊料を取っている

②不特定の人をお客さんにしている

③継続してお客さんを募集している

④利用者の生活の本拠でない

という条件を全て満たした場合に営業許可が必要という事になっています。

民泊として建物を提供している人にとってはビジネスや副業感覚で行っている人が多いので

無料で提供している人は少なく、ある程度長期間継続して様々なお客さんを相手にしている訳で

上記4つの条件を満たす建物は当然かなり多いでしょう。つまり数多くの民泊物件が旅館業法に違反

している事になります。ただ仲介サイトとしてもこのような民泊物件をサイト内から積極的に排除する

ような動きはあまり見られずむしろ利用者と貸主の当事者間の問題として捉えているような節も見られます。

また違法とは言っても現実的には周囲からの通報等で保健所が訪問して簡易的な指導をする事に

留まる事も多く警察の摘発まで至るケースは少ないのが現状です。また具体的にその民泊で

どのような利用者が利用していたか・継続して宿泊料を徴収していたか等を膨大な民泊物件の中から

調査していく事がなかなか困難な事もいまいち違法民泊の排除が進まない事情としてあるのかも

しれません。また民泊の提供者側もルームシェア等の呼び名で部屋を募集する等、法律の隙間を縫う

ような方法で募集しているケースもあります。

また元々その民泊建物の所有者(大家)ではない者がその物件を大家から賃貸物件として借り受け、

その物件を観光客に又貸しするケースも多いです。

通常は又貸しをする場合には大家の承諾を得なければ転貸人は転借する事は出来ません。

ですが民泊問題で言えば無断で又貸しするケースが多い事も問題になっています。大家は地方では特に

高齢者オーナーも多く物件の活用方法がわからないケースも少なくありません。法律的問題はどうであっても

いくらかでも毎月の家賃収入が入るのであれば無断転貸であっても多少の事は目を瞑ろうと

考えているオーナーも多いでしょう。地方では空き物件がまだまだ多く例えばオーナー所有者から

8万円で転貸人がその物件を借り受けたとしても1泊~3泊くらいを観光客に1~3万円で貸し出せば

月平均でも15~20万円程度稼ぐことは難しい事ではありません。当然物件数を増やせば転貸人は

その分利益を増幅させる事ができるので民泊を辞めたいという理由は見つからないのでしょう。

また空家物件の所有者が以前に大家経験がある人であれば良いですが、空家の場合は賃貸募集経験のない

一般の人がそのまま物件を長期間放置していた場合も多く不動産業者を通していない為、不当に低い賃料で

転貸人の言い値で又貸ししているケースも散見され不利益を被る可能性もあります。また低所得者向けの

公共マンションやアパート等は低所得者保護のため家賃が低めに設定されている物件が多く、

見方を変えれば高利回りの投資物件という見方をする人もいます。無断転貸により投資物件として不正利用

される可能性も否定できません。民泊のみならず無断転貸にも改めて監視の目が向けられそうです。

元々ホテルや旅館として営業をしている施設としてもこのような違法民泊が増大し続けると経営が圧迫

される事にもなり兼ねないと叫ぶ声も多くあります。

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しかし一方で今後日本では外国人観光客は今以上に増えていくでしょうしオリンピックも控えている事から

法律の緩和を求める声も少なくありません。少子化や不景気からも外国人誘致は自然の流れでしょう。

シェアサービスが普及し続ける中でこのような民泊ブームが起きている事も当然と言えばそうですし

利用していない施設や物件を貸し出す事は全国で問題となっている空家率の減少対策としても

考えられます。また空き家の火事・災害や悪質な不正利用・建物取り壊しのコスト等を考えれば

民泊利用は有効な活用方法とも言えるでしょう。また利用者の外国人観光客の立場としても通常のホテルと

比較すれば民泊を利用した方が宿泊料は安い事が多いですし個性的な物件や日本人オーナーに出会えると

いった利点もあります。また民泊の中にはオーナーの生活感やセンスがそのまま残っている物件も

多かったりして日本を知りたい外国人にとっても雰囲気をありのまま感じてもらえる空間があったりもします。

もちろんホテルほどのグレードの高い設備を配置している民泊は少ないですが、オーナーや前入居者が

使用していた日本の家具・家電や生活雑貨等が残してある民泊も多くホテル等とは一味違った雰囲気を

享受できるのも民泊の魅力の1つです。

また外国人観光客に限らず日本は都心部へ人口が集中していますが民泊が普及する事により若年層を

中心に地方へも改めて目を向けてもらえる良いきっかけにもなるのかもしれません。

ホテル住まいでは気楽に農業体験なんて訳にも行きずらい部分もありますしね。私は民泊に賛成・反対の

どちらでもありませんが、今の状況では民泊のようなサービスが普及していくのは自然の流れかなという

感じもします。

ちなみにこのブログでも賃貸物件について度々書かせてもらっていますが通常の賃貸物件と民泊の違いが

何かと言えばまずはそこに生活の拠点が有るか無いかという事が挙げられます。通常の賃貸物件であれば

住民登録もそこの住所地に移すことが普通ですし電話回線や各種諸手続きの住所地もその住所で登録するでしょう。

しかし民泊の場合には一時的な宿泊の事が多いので宿泊客はその物件の住所地に住民登録等をすることは

ありません。また民泊施設(旅館業法適用物件)の場合には維持管理責任者が物件の所有者側にある事が

普通ですが、通常の賃貸物件は物件の管理はその部屋で暮らしている借主さんが行います。生活拠点や

管理責任者の所在から賃貸物件と旅館業法上の施設物件が区分されます。

このような民泊の違法性が叫ばれる中でも民間企業の中から合法の民泊を推すサービスも少しずつ登場

してきています。宿泊前に宿泊客の情報や宿泊人数・本人確認証やパスポート確認・画像認証などを

積極的に取り入れ法律を遵守した民泊サービスをPRするものです。また2017年には民泊新法の解禁も

予定されており規制が緩くなれば今以上に民泊サービスが普及していく可能性もあります。

法律の改定も含め今後もどのような流れになっていくのか見守っていかなければなりません。

合法・違法はさておき、今後外国人観光客が日本に増えてくるのは間違いありません。

また法律緩和で増々民泊物件も増えていくでしょう。それに負けじと大手ホテルもサービスアパートメントの

開発等に力を入れていくかと思われます。貸主としても今までと同じようなサービスを続けていては外国人に

自分の物件を選んでもらえる筈もなく、どこかで物件競争力を付けていく必要があります。

今後は民泊を通してどれだけ日本固有の「おもてなしの心」を伝えていけるのかにも関心が集まりそうですね。

それでは今日はこの辺で。

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