口約束だから賃貸契約が無効と言われた?

 

今回は賃貸契約の口約束について書いてみようと思います。

通常は引っ越しをする場合は不動産屋を利用する人が多いですね。引っ越しを考えた場合にはまず

不動産屋を訪れる人が多いでしょう。

また不動産屋で部屋を申し込んだ場合にはきちんと契約書を交わす事が普通です。契約をすれば

借主さん側にも契約書や重説等の重要書類を保管してもらう事になります。

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しかし中には契約書を交わしていない口約束だけの賃貸契約もあります。例えば大家と借主さんが

知り合い等の場合、大家が友人に部屋を貸す場合・家族間での部屋貸し・口頭で契約し大家が死亡した

場合・口頭で契約しその後物件の管理会社が倒産し更新作業をしていない場合などが挙げられるでしょうか。

結論から言えばご存じの方も多い通り、口約束でも賃貸契約は有効です。一般論で言えば賃貸契約も

諾成契約にあたるのでお互いが合意すれば口約束でも何でもOKです。大家が部屋を貸してくれると

言い借主がそれを承諾すればその時点で契約成立です。

賃貸契約に関わらずなぜ書面での取決めが必要になるかと言えば後々になって契約の取決め内容が

不明確になる場合があるからですね。特に賃貸の特約内容等は細かい事もありしっかりと取決めを

しておかないと後々にトラブルになる可能性もあります。また人間同士というのは今日仲が良くても

明日同じように仲が良いとは限りません。個人的な事情や一方的な感情で契約を捻じ曲げようとする人も

中にはいるものです。そのため賃貸に関わらず契約事はしっかりと書面や記録媒体で残しておく必要が

あります。最悪のケースで裁判になった場合等でも書面等の証明書類が無い限り立証が難しく敗訴する

可能性もあります。ペーパーレスの時代ですが裁判上ではまだまだ証拠書類の有無で判断がなされます。

しかし口約束のケースでは契約書はもちろんその後の更新契約書等も取り交わされて

いないケースも珍しくなく証明書類を用意できない場合も多いものです。人によっては書類が無いので

あれば作ってしまおうという事で相手に内容証明を送り付け相手からの返信内容や電話での会話録音・

メール返信内容等を記録し証拠書類として確保しようとする人もいます。過去に家賃をしっかり支払って

いたのであれば口座からの賃料の送金・引き落とし記録等も証拠書類の一部となるでしょう。

また悪い大家さんの中には契約書がない事を逆手に取って賃貸契約自体を締結していないと主張してくる

人もいるかもしれません。大家にとっても自分が所有する建物は、家族に住まわせたい・立て替えたい・

売却したい・商用利用したい等、色々な理由が生じる事もありケースによっては借主に即刻退去して

もらいたいという理由にかられる場合があります。大家からの主張が契約書を取り交わしていないために

賃貸契約を締結していないという主張であれば今までの賃料の支払い歴や建物の引き渡し状況等を

借主さんが証明すれば契約の存在自体を立証する事はさほど難しくはなさそうです。では大家さんの主張が

その契約は賃貸借契約ではなく使用貸借だったという主張であった場合はどうでしょうか。

使用貸借というのはほぼタダ借りのような契約です。例えば日常的によくあるような友人からマンガ本を

無料で借りていていつか返すという契約も使用貸借と言えるでしょう。使用貸借であれば借地借家法の

適用がない上、契約書がないような口約束の契約ですから明確な期限も目的も定めていないケースが

通常です。その場合には貸主からの返還請求が認められるケースも大いに考えられます。

ただし借主さんがタダ借り等ではなく、また今までに物件の固定資産税相当額以上の賃料の支払いを

していた事実を証明できれば使用貸借ではなく通常の賃貸借契約と判断されるでしょうからこれも

今までの賃料支払い歴を証明する事で使用貸借という言い逃れを回避する事が出来るでしょう。

但し契約自体の有無を証明する事は難しくないとしてもその詳細な契約内容を立証する事は簡単では

ありません。賃貸借契約では特約の有効性が問題になるケースも多いものですが口約束の契約では

そのような特約の取決めの有無を立証する事はほぼ困難と言っても良いでしょう。

また通常の賃貸借契約書では大抵はどちらかと言えば大家さん側に有利な特約条件で作成されている事が

普通です。法律の上限を超えて不当な条項が入っている事も珍しくはないでしょう。

そのため賃貸契約の際には契約書をきちんと作成する事はもちろんですが、その契約内容もしっかりと

理解した上で契約に臨みたい所ですね。

それでは今日はこの辺で。

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