賃貸は老後が不安?老後のリスクに備えるには
今回は賃貸における老後について挙げてみたいと思います。
高齢化が本格化するにつれて日本人の平均寿命も年々上がっています。
また生きていく上では考えておかなければならないのはやはり住居の問題。
特に賃貸で暮らす場合でも老後においては様々なリスクや問題点が残されています。
老後に賃貸で生活をする場合の不安やリスク・またその対応方法について触れてみます。
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目次
持ち家と賃貸のメリット・デメリット
老後においての住居を考える場合、まずは持ち家と賃貸というテーマを避けて通ることはできないでしょう。
ここでは持ち家と賃貸のメリット・デメリットを簡単に挙げてみます。
- 持ち家という安心感
- 老後にはバリアフリーにする事も可能
- ローン支払い後は自分の資産になる
- 社会的信用の増加
- 間取り等を自由にリフォームできる
- 購入資金が必要
- ローンの支払いが困難になるケースも
- 金利変動リスク
- 建物は定期的なメンテナンスが必須
- 売却時には思っていた金額で売れない事も
- いつでも自由に住み替え・引っ越しができる
- 様々な土地や家に住む事ができる
- 給料など、収入に応じて住まいを変更する事も可能
- 例えば老後に持ち家を購入する等、選択肢が増やせる
- いつまでも自分の資産にはならない
- 家賃変動リスク
- 部屋内なども自由にリフォームする事ができない
- 家賃を払い続けるという老後に対しての不安
賃貸と持ち家にはそれぞれのメリット・デメリットがあり、いくら電卓を叩いたところで見方や重視するポイントによってどちらが得かは異なります。
老後においては賃貸が不利という声も聞かれますが、やはりその人の余裕資金や生活レベル・住むエリアなど様々な項目があるので一概に賃貸が不利とは言えません。
老後資金に3000万円必要な理由
老後資金がいくら必要なのか?という議論になると有識者の見解にもよりますが、多くは「3000万円前後」という回答が返ってくる事が多いように思います。
総務省の家計調査によりますと、高齢無職世帯で、夫婦2人の世帯の消費支出は月約24万年程度。
65歳以降の平均余命が20年とすると
24万円×12カ月×20年=5760万円必要である事がわかります。
一方で収入となるのは公的年金が主になりますが、年金の社会保障給付が1カ月におよそ20万とすると
20万円×12か月×20年=4800万円の収入という事になります。
つまり老後のために5760万円-4800万円=940万円を準備する必要があるという事になります。
ただし家のリフォームや自動車購入・保険や医療・趣味娯楽など加えるとやはり940万円では不足してしまう事も多いでしょう。
また今後平均寿命が延びていくとすると必要資金は1000~1500万円程度では厳しいのかもしれません。
3000万円まで必要かどうかは不透明な部分もありますが、少なくとも老後はある程度の蓄えを持ってゆとりのある生活を考えたいものです。
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老後の賃貸のリスクとは
老後においても一生賃貸で住み続けたいと考える人も多いかと思います。
しかし老後の賃貸には一定のリスクがあります。
老後は主に年金で生活をしていく事になりますが、今後年金額が減額されていく可能性もゼロではありませんし、生活上で大きな出費がないとも限りません。
持ち家を勧める訳ではありませんが、賃貸ではずっと家賃を支払い続けなければならない為、老後にその支払いが難しくなるリスクはあります。
賃貸の入居審査においては当然に年齢も審査対象に入ります。
特にやはり若年層よりは高齢者の方が入居しにくい事は確かです。
今後物件数が余ってくる中で審査を含めた状況がどのように変化していくのかは分かりませんが、老後において入居できないリスクもあります。
老後に家を購入するのはどう?
今は賃貸派であっても、老後に家を購入したいと考えている人も多いかと思います。
確かに老後であれば退職金原資がある事や、年金で生計を立てやすい事もあり、老後に購入する事で一定の安心感を得られる事もあるのかもしれません。
ですが老後に家を購入するリスクを考えてみると、例えばマンション等を購入した場合には管理費や修繕積立金の支払いは続きますし、中古マンション等を購入した場合には建て替えの話が持ち上がる可能性もあります。
また最近では地震や台風が各地で起こっていますが、災害等により家が倒壊する可能性もゼロとは言えません。
一戸建てであっても子供が独立すれば部屋を持て余すようにもなりますし階段の上り下りがきつくなってくる等、住み替えを検討したいと考える事もあるかもしれません。
売却を考えたとしても数十年後の資産価値は低くなっており、思うように売却もできないリスクもあります。
賃貸に廻すとしても人口減少が続いている数十年後にまともに借り手が付くとも限りません。
老後に家を購入するメリットももちろん多数ありますが、自分によって賃貸と持ち家のどちらが適しているのかじっくりと考える必要があります。
老後の賃貸で物件を選ぶポイント
それでは老後に賃貸の物件を選ぶ際にはどのような物件を選べば良いでしょうか。
最近ではバリアフリーになっている物件が多いように、室内に階段や段差などがないバリアフリー物件などが挙げられます。
老後になってくるとどうしてもちょっとした障害がある家は暮らしにくくなるもの。
高齢になっても生活をしやすい物件を選ぶ必要があります。
平屋物件や高齢者用物件を選択肢に入れておいても良いでしょう。
また高齢になると医者や医療機関に通う頻度は高くなります。
そのため病院などの医療機関に近い物件を選ぶという事も大切です。
もしもの緊急時の時でも、近くに病院があるのと遠方にあるのでは雲泥の差となります。
また老後に賃貸で済むリスクの中には、家賃の支払いを続けられるかどうかというリスクが挙げられています。
ですが確かに都心に住めば家賃は高い所も多いですが、地方に住めば家賃もぐっと下がります。
特に今後は地方物件は賃貸・購入共に増々安くなっていくでしょう。
また老後においては騒がしい都内で暮らすよりも、地方や田舎の静かな所でゆっくり過ごすという考え方も十分にあります。
無理に高い家賃を払い続けて都内にいるよりも、地方暮らしを検討してみるのも一考です。
また家族がいるのであればやはり老後は近くに家族がいた方が安心です。
病気になった時や看病が必要な時に、家族が遠方に住んでいるとなかなか頻繁に家に来ることが難しくなります。
子供など、家族の近くで物件を選ぶというのも老後の賃貸物件探しでは大切です。
老後の賃貸の不安とリスクまとめ
老後の賃貸について幾つか挙げてみました。
高齢になってくると誰しも体は衰えてきますし、若い頃と比較しても十分な体調管理が必要になってきます。
老後においてはお金がどうこうというよりは、自分が落ち着いて暮らせる環境や、老後を楽しめる環境作りを優先して物件を選ぶべきなのかもしれませんね。
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