ロフトやベランダは専有面積に含まれる?トイレや風呂・玄関は?

今回は専有面積について書いてみようと思います。

お部屋探しをしている時に図面などで「20㎡」などの記載を見たことがある人も多いと思います。

これは専有面積というもので、お部屋の広さを知る時に必ず見ておきたい数字です。

ですがこの専有面積の中に含まれる部分と含まれない部分があったりもします。

今回はそんな専有面積について触れてみます。

スポンサーリンク

専有面積とは

書類

まず専有面積とは何かについて簡単に説明します。

専有面積とは借主さんが完全に自分だけの場所として利用できる室内の専有部分の床の面積の事を指しています。

つまり借主さんが個人で使って良い室内のスペースの事と考えて良いでしょう。

あくまで目安ですが、例えばワンルームだったら13~20㎡くらいの部屋が多かったり、1DKだったら20~30㎡程度など、専有面積は部屋の大きさを把握するための目安になります。

 

㎡だと分かりにくいという方は畳数で考えてみる事もできます。

例えば30㎡のお部屋だったとしたら、1畳=1.62㎡なので

30㎡÷1.62㎡=18.51畳のお部屋という事になります。

 

畳数でも分かりにくいという場合は坪数としても換算することができます。

例えば30㎡のお部屋だったとしたら、1坪=3.31㎡なので

30㎡÷3.31㎡=9.06坪という事になります。

 

逆に1㎡で換算すると

  • 1㎡=0.64畳
  • 1㎡=約0.3坪

になります。

この辺りはざっくり考えておけば良いでしょう。

 

専有面積の計算方法は2種類

専有面積の計り方については主に2通りあります。

1つは「壁心面積」、もう1つは「内法面積」というものです。

 

壁心面積

壁心面積はお部屋の壁や柱の幅の中心から内側部分の面積のことを言います。

そのため壁芯面積の場合には、柱の厚み分も含まれますので、実際に使える面積よりも広く算出される事になります。

分譲タイプのマンションでは主に壁心が採用されていて、内法面積で表示する場合にはその旨を表示しなくてはなりません。

 

内法面積

内法面積は壁の内側の実際に使用できる部分から面積を計算します。

通常の賃貸マンション等の専有面積については内法面積で計測されている事が多いでしょう。

スポンサーリンク

ロフトやベランダは専有面積に含まれない?

室内スペースの中には専有面積に含まれる部分と含まれない部分があります。

専有面積に含まれる部分・含まれない部分を簡単にまとめると以下のようになります。

「専有面積」に含まれる「専有面積」に含まれない
居室ロフト
キッチンバルコニー
収納スペースベランダ
クローゼット 
風呂 
玄関 
トイレ 

 

上記のように居室はもちろん、キッチンや収納・風呂やトイレ等は専有面積に含まれる事になります。

逆にロフトやバルコニー・ベランダ等は専有面積には含まれません。

 

ロフト

まずロフトですが、ロフトは建築基準法上の居室として認められていません。

建築基準法では広さや天井の高さや採光などの一定の基準が必要とされており、ロフトはその基準を満たさないため専有面積には原則算入されていません。

一定の条件を満たす場合にはロフト(小屋裏物置)とみなされるため、床面積には含まれない事になっています。

なお、一定の条件とは以下のような条件を指します。

  • ロフトの床面積が、ロフトのある階の床面積の1/2未満であること
  • 天井の高さが1.4m以下であること
  • 居住等に使用される仕様にしないこと

つまり上記のような条件を満たしていない場合には、ロフトとみなされず、階として専有面積に含まれる可能性がありますので注意が必要です。

時々図面なんか見ているとロフトも面積に含めてしまっているものもありますが、本来はロフトは専有面積には含まれません。

ロフトは寝るスペースや収納としても便利に使えるので専有面積に含まれていると考える人もいるようですが、ロフトは面積には含まれませんので注意しましょう。

 

ベランダ・バルコニー

またベランダも基本的に専有面積には入りません。

ベランダやバルコニーは一見すると住戸に付属しているように見えたり、洗濯物干しなど個人的に使用する事が多いので、専有面積に含まれると勘違いされがちですが、ベランダは緊急避難時用として共用部分という事になっており専有面積には含まれません。

ちなみにベランダ等に物置とか置いてしまっている家庭も多いですが、本来は共用部分なのでそのような物を置いてはいけない事になっています。

また賃貸ではなく、よく分譲マンションの広告等では「専有面積〇㎡、バルコニー〇㎡」のように分けて床面積を表示している事も多いですが、賃貸の場合にはそのような表記も曖昧になっている図面が多くあります。

ベランダ・バルコニーに関しても、専有面積に含めてしまっている不動産屋さんも中にはいるので、もし表記よりも部屋が狭いと感じたら確認してみましょう。

 

一方で上記の表のように、収納や風呂・トイレ・クローゼット等は専有面積に含まれます。

これらは日常生活において個人的に使用する部分ですので面積に算入する事になっています。

また玄関ですが、玄関も同じく日常的に個人が使用する部分として専有面積に含まれます。(玄関ポーチは除く)

 

ロフト付き物件ってどう?メリット・デメリットは?

特に若い人などを中心に、ロフト付き物件を希望する人も中にはいます。

それではロフト付き物件にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

 

メリット

  • 天井が高い
  • 解放感がある
  • 来客時など、急な片付けスペースにも
  • スペースの使い分けができる
  • 収納場所が増える
  • ロフト部分は暖かい

 デメリット

  • 掃除しにくい
  • 家賃が割高になっている事も
  • 換気ができないので暑い(暖かい)
  • 上階の住人の足音等が聞こえやすい
  • 階段の上り下りが面倒

 

ロフト付き物件は今でも一定の人気がありますが、メリット・デメリットがありますので、自分の希望条件に合った物件を選ぶようにしたいですね。

 

専有面積だけじゃない?ロフトの注意点

上記で挙げたようにロフトは原則として専有面積には含まれません。

そのため図面などを見る時には少し注意が必要です。

ですがロフトの注意点はそれだけではありません。

ロフト付き物件を選ぶ際には専有面積だけでなく幾つかの注意点があり、以下のような点も挙げられます。

  • 近くにコンセントがあるか
  • 照明があるか
  • ハシゴの位置(スムーズに昇り降りできるか)
  • ロフトの天井の高さはどうか(腰に負担がかかったり頭をぶつけたりしないか)
  • 窓があるか(ロフトは暖かい空気が溜まりやすい)
  • メンテナンス性(ロフト内の掃除はしやすいか)
  • 自分で電球の取り換えはできるか(天井が高いため)

 

ロフトと言うと広さや専有面積に意識がいく人もいるかもしれませんが、その他にも様々な注意点がありますので、もしロフト付き賃貸を借りる際には細かい点までよくチェックしてお部屋を借りるようにしたいですね。

 

ロフト・ベランダは専有面積に含まれる?まとめ

ロフトやベランダ等が専有面積に含まれるかどうかについて挙げてみました。

分譲マンションなんかの図面だと割としっかり作成されているものが多いですが、賃貸物件では中には割といい加減な図面も多かったりします。

また実際に面積を計ってみても、どう見ても狭く感じたり、共用部分を面積に含めてしまっていたりする場合も中にはあります。

家具の配置スペースを決めるのにも役立ちますので、気になる部分はしっかりと面積を確認するようにしたいですね。

それでは今日はこの辺で。

スポンサーリンク