賃貸の管理費は毎月かかるの?共益費との違いは?

今回は賃貸の管理費について挙げてみたいと思います。

賃貸物件に初めて入居する方は管理費というものにピンと来ない方もいるかと思います。

家賃を支払うのになぜ別途管理費がかかるのか・管理費とはどのような事に使われるお金なのか等、疑問を感じている人もいるかもしれません。

もしくは共益費との違いについても少し分かりにくいですね。

今回はそんな賃貸の管理費を毎月支払う理由について触れてみます。

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賃貸の管理費は毎月かかる?

部屋探しが初めての方など、管理費や共益費を契約時や更新時に一時的に支払う費用と考える方も中にはいるようですが、管理費や共益費は毎月家賃と一緒に支払うお金です。

その賃貸物件に住んでいる限りは、管理費も毎月支払っていかなければなりません。

 

ざっくり言えば管理費というのは「物件の共有部分を維持・管理するための費用」であり、物件の管理は日々行っていくものですので、一時的な費用ではなく毎月支払っていく事になります。

共有部分というのは借主さんの誰かが個別に管理・整備する部分ではないので、管理費を出し合って整備していく事になります。

 

物件探しをする際にサイト等にも、家賃と管理費等は分けて記載されている事が多いので、家賃の金額だけでなく管理費や共益費の金額がいくらなのかを確認しておく必要があります。

例えば賃料60000円/管理費3000円となっていたら、合計で63000円を毎月支払っていく事になります。

もし賃貸サイトを利用する場合には「管理費・共益費込み」という項目で絞ってから検索をかけるのも良いでしょう。

 

管理費の相場はいくら?

それでは管理費の相場はいくらくらいになるのでしょうか。

あくまで物件にもよりますが、通常は家賃の5~10%程度が平均的となっています。

例えば家賃10万円の物件であれば、管理費は5000~10000円程度の管理費の物件が多いかと思います。

 

逆に相場よりも割高な賃貸物件には以下のような特徴が存在する場合もあります。

  • 新築・築浅物件
  • エレベーターがある物件
  • 戸数が少ない物件
  • 高層物件
  • インターネット完備の物件
  • 防犯性の高い物件
  • 分譲賃貸の物件
  • コンシェルジュ等がいる物件

 

ただし上記は一例であり、管理費には具体的な定義や決まりはないので、あまりにも管理費が相場よりも高すぎる場合には他の物件を検討してみるのも良いかもしれませんね。

 

賃貸の管理費の内容は?何に使われている?

それでは賃貸物件の管理費は何に使われているのでしょうか。その内容が気になる所でもありますね。

先ほども挙げたように、管理費は物件の共有部分を維持・管理するための費用として使われています。

 

具体的には以下のような内容が挙げられます。

  • 共有部分の清掃費用
  • エレベーターの保守
  • エントランスの備品・清掃
  • 廊下の清掃・照明
  • ゴミ捨て場の管理
  • 共同の水道や電気代
  • 監視カメラの電気代
  • 花壇の手入れ
  • 害虫駆除

 

建物によって管理費は様々な部分の維持・管理費用として使われています。

せっかく管理費を毎月支払っていく訳ですから、自分の部屋だけでなく共有部分等にも普段から出来るだけ注意を払っておきたいですね。

 

管理費と共益費の違いは?

管理費と共益費の違いはどのような点があるのでしょうか。

似たような意味合いで使われる場合が多い事から、違いが分かりにくいという人も多いかと思います。

 

ですが実際には、管理費と共益費に大きな違いはありません。

共益費は「共同して使用又は利用する設備又は施設の運営及び維持に関する費用」を指しており、物件の共有部分を使用・維持するための費用とされています。

どちらかと言えば共益費の方がより具体的な表現として用いられる事も多いですが、共益費と管理費と同じような意味合いと考えて良いかと思います。

少なくとも借主さんが管理費と共益費の違いについて、深く考える必要はあまりないでしょう。

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賃貸の管理費を値下げしてもらう事はできる?

それでは管理費を値下げしてもらう事はできるのでしょうか。

借主さんからすれば毎月の費用は少しでも安く済ませたい所ですね。

特に管理がずさんな建物や、共有部分の管理等が行き届いていない物件に、高い管理費を毎月支払いたくないという気持ちも分からない訳ではありません。

 

値下げ交渉が出来るのかどうかは、物件や時期によっても異なります。

確かに管理費や共益費も値下げ交渉の対象項目にはなりますが、管理費の交渉ハードルは高いと言えます。

もし単純に金額値下げを交渉したいというのであれば、家賃や礼金等から交渉してみるのが良いでしょう。

またその建物を管理会社(不動産業者)が管理しているのではなく、大家さんが自主管理している物件であれば、管理費の交渉が可能な場合もあるかもしれませんので、やんわりと交渉してみるのも良いかもしれませんね。

 

管理費に消費税はかかる?

結論から言えば、管理費に消費税はかかりません。

家賃と同様に、居住用であれば管理費も非課税となります。

要するに「居住用」として契約するのか「事業用」としての契約とするかで課税・非課税が決まってきますので、一般的な居住用の引っ越しで部屋を借りる場合には管理費の消費税はかからないと考えて良いでしょう。

 

国税庁の見解としても以下のような回答があります。

(2) 共益費……住宅を共同で利用する上で居住者が共通に使用すると認められる部分の費用を居住者に応分に負担させる性格のものについては、共益費、管理費等その名称にかかわらず非課税となります。

また余談ですが、大家さんからしても管理費の収入は経費扱いとなるため課税の対象になりません。

そのため家賃と管理費を分ける事によって大家さんからしても多少の税金対策になるため、あえて家賃と管理費を分けている場合もあります。

 

賃貸で管理費なしの物件ってどう?

賃貸サイト等で検索をしていると、中には管理費なしの物件が見つかる事もあるかと思います。

このような管理費なしの物件というのは実際にはどうなのでしょうか。

 

確かに割安になっている物件も中にはありますが、管理費なしの物件はまず「家賃の高さ」に注目をしてみても良いでしょう。

管理費なしとなっている物件であっても、その分家賃にプラスされているような物件もあります。

管理費なしに設定をするとある程度注目を集めやすい事もあり、このような設定になっている物件も考えられます。

 

また家賃の金額が高くなっているという事は、その分初期費用も高く付く可能性があります。

例えば敷金や礼金・仲介手数料などの費用は、通常は「家賃の〇か月分」となっていますので、管理費なしの分だけ家賃が高くなっているとしたらこれらの初期費用や更新料が高く付く可能性があるという事です。

管理費なしと言うとお得に見えるかもしれませんが、家賃を始めとしたトータルの金額に注意するようにしたいですね。

 

隣の部屋と管理費の金額が違う?

テラスハウス

建物によっては隣の部屋や他の部屋と管理費の金額が違うというケースもあるかと思います。

借主さんからすれば少し不公平に感じるかもしれませんが、実際にこのような事はよくあります。

 

まず前提として、同じ建物だからと言って部屋ごとの管理費や共益費が同じでなければならないといった決まりはありません。

また管理費が異なる理由としては、部屋の大きさが違ったり設備仕様が異なる・部屋ごとのオーナーが違う・入居時期等によって契約条件を変更した場合等が考えられます。

もし不満に思うようであれば交渉してみる事は可能ですが、大家さん側としては必ずしもそれに応じる義務まではありません。

やはり最初の契約段階で自分が納得のいく条件の物件で契約をしたいものですね。

 

フリーレントでも管理費はかかる?

最近ではフリーレント物件が少しずつ増えている傾向があるようです。

フリーレントとは入居から0.5~2か月分程度の家賃が無料になる契約ですが、この場合でも管理費が無料になるとは限りません。

 

フリーレントでも管理費や共益費・自治会費等を別途かかる場合が多く、意外に費用が高く付くケースも考えられます。

またフリーレントであっても短期間で解約をしたりすると、短期解約違約金等が発生する場合もあります。

フリーレントのように無料と言うとお得に感じてしまいますが、その分はどこかで補填されている場合も多いです。

契約時には契約内容をしっかりと確認してから手続きをするようにしたいですね。

 

賃貸の管理費は毎月かかる?まとめ

賃貸の管理費について幾つか挙げてみました。

管理費というのは少額であるケースが多いため軽視しがちですが、長く住んでいると管理費が意外にネックとなってくる場合もあります。

また管理費や共益費はどのような内容で使われているのか納得せずに、毎月のように支払っている事も多い事でしょう。

管理費の内容や使われ方を理解し、自分が納得した上で毎月の家賃・管理費等をきちんと支払っていきたいですね。

 

管理費の金額だけに捉われず、自分の希望に合った物件を見つけるようにしたいですね。

それでは今日はこの辺で。

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