離婚した場合はその部屋には住めない?

喧嘩をしている夫婦

今回は夫婦が離婚をしてしまった後の住まいについて書いてみようと思います。

最近では離婚が多くなっているそうですね。
昨今では実に3人に1人が離婚をしているとも聞きます。
もっとも結婚する人の数自体も少なくなっていますが、結婚生活というのは傍から見ているほど簡単ではありません。

また同棲もした事がないのにいきなり結婚生活で二人が同居をはじめると、今まで気づかなかったお互いの部分に気づいて共同生活が難しくなるパターンって多いものです。
やはりプライベート部分だけ見せ合っているのと、実生活を共にするのとでは雲泥の差があります。

もし離婚をしてしまった場合、それ以降もその家(賃貸)に住み続ける事は出来るのでしょうか?

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離婚後も住み続ける事はできる?

さて離婚となってしまった後の住まいというのはどうなるのでしょうか。
例えば通常、夫婦で1つのマンションに入居される場合には夫の名義で契約をするケースが多いと思いますが、離婚をしてしまった場合にはそのままマンションに住み続ける事ができるのでしょうか。

 

結論としては、基本的にはそのまま住み続けるという事は出来ないという事になります

今まで夫婦とはいえ夫の名義でマンションを借りていた訳ですから、離婚をして契約者がそのマンションを去る以上は、妻もそのまま住むという訳にはいきません。

よく名義変更が必要では?なんていう声も聞く事がありますが、基本的には名義変更ではなく、夫がその部屋を解約した後に「妻の名義での再契約」が必要という事になります。
また厳密に言えば再契約ですので初期費用の敷金や礼金などのお金も必要になってきます。
今まで預けていた敷金も契約者(夫)に返還されるのが普通です。

また家賃支払いが口座引き落としとなっていたりすれば口座名義の変更も必要ですし、再契約のための妻の所得を証明する書類等が必要な場合もあります。
また大家の意向によっては連帯保証人の設定や保証会社の加入も新たに設定し直す必要が出てくる場合もあるかもしれません。

そもそも再契約となると入居審査自体も気になる所です。
妻1人でもしお子さんがいるともなれば、収入面での審査はやはり厳しくなる可能性があります。

 

上記が原則ではありますが、しかしとはいっても今まで長く住んでいたマンション等であれば、多少融通を効かしてくれる大家(不動産屋)もあるかと思います。

例えば敷金1つ取っても今まで10年~20年住んでいたのであれば、部屋の設備品などの耐用年数はとっくに超えているだろうし敷金は普通はほとんど夫に返還されるかと思います。

また妻がそのまま住み続けるとして再契約を結ぶとなっても再度業者を入れてクリーニングしたりする必要もないでしょうから再度の敷金の預け入れが不要なケースもあるかと思います。
また礼金についても、今まで長くお世話になっている為に、改めての支払いは不要という考え方をしてくれる大家さんもいるでしょう
いくら契約名義が変わるとしても、今までと利用の状況が変わったりリフォームが必要になったりする必要はない訳ですから、新たな初期費用の支払いは不要という見方もあるでしょう。

 

また不動産業者によっては再契約ではなく上記の「名義変更」のみで対応をしている所もあるかと思います。
その場合には事務手数料を徴収した上で、書類上で名義の変更しているかと思います。
事務手数料の金額としては、1万~家賃1か月分程度の費用を徴収されるケースが多いでしょう。

書類の書き換えだけでこの費用は高いと考える人もいるのかもしれませんが、それだけでなく審査や保証会社への申請などの手間が含まれています。
名義変更とは言っても実際には再契約と同じくらい手間がかかる事も多いので、やはり多少の費用がかかる事は覚悟しておいた方が良いのかもしれません。

 

中には「面倒だから再契約もせずに、そのまま住み続ける事はできないの?」という声もありそうですが、賃貸の名義人でもない人が長期間に渡ってそのまま住み続けるのは問題が出てくる可能性もありますし、もし異名義の入居者がその家で火災や事故を起こしたとしたら、本来の名義人に迷惑がかかる事もあります。
また例えば収入減で仕方なく自治体等の各種手当を受けるような事になった場合、他人名義で家を借りている事自体がネックになる可能性もないとは言えません。

いずれにしても今まで二人で捻出していたその部屋の家賃を、今後は妻1人で負担しないといけないとなると、支払いも難しい場合もあるでしょうから、再契約する事が難しいとしたら実家や母子寮・公営住宅など比較的低費用で入居できる新しい住まいを検討するというのも一手なのかもしれませんね。

 

 

またこのような状況になって初めて、普段からの付き合いや人間関係の大切さを痛感する事もあります。
例えば今回のような離婚のケースであっても、普段から大家さんと近所付き合い程度でもある程度の関係性を保っていたとしたら、多少の初期費用も大目に見てくれる事もあると思うのです。
賃貸の場合は特に契約後も一度も大家に会った事がないというケースが多いものですが、このような時になって初めて人との繋がりや助け合いの精神の大切さを感じさせられます。

 

離婚時というのは怒りや憎しみの気持ちが先行してしまって、ついつい早く離婚して離れて暮らしたいという感情になりがちですが、後から冷静になって考えてみると「あの時離婚を早まるべきではなかった…」と後悔する人はとても多いです。
特に小さなお子さんがいる家庭ではそのようなケースが多いように思います。

余計なお世話ですが一度冷静になって考えてみたり、いきなり離婚に踏み込まずに一度冷却期間を設けてみる等、落ち着いた判断が求められそうですね。

今回は離婚後の住まいについて挙げてみました。

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