賃貸で古い設備を新品に交換してもらうことはできる？

今回は賃貸の古い設備の交換について挙げてみたいと思います。

部屋の中には古い設備が付いている場合があります。

特に築古の物件の場合には、年式の古い設備などがそのまま取り付けてある場合もありますね。

例えばエアコン等は古いタイプですと電気代が高い場合もありますし、高い機能性を求めることも出来ません。

このように古い設備を大家さんに交換をお願いすることはできるのでしょうか。

古い設備を新品に交換してもらうことはできる？

それでは賃貸で古い設備を交換してもらう事はできるのでしょうか。

確かに大家さんは借主さんがその部屋を目的にかなった状態で使用および収益させる義務を負っており、また借り主さんが安全で平穏に使用できるようにする必要があります。

また借主さんからしてみれば設備が古いと不便に感じることもあるでしょうし、今の入居者は設備のグレードを気にするので、設備が古いと大家さんの賃貸経営にも影響する可能性もありますので、交換をしてくれても良さそうな気もします。

ですが結論から言えば、大家さんは設備を新品に交換する義務まではありません。

設備が故障して使用できないのであればまだしも、正常に使用できる設備を交換する義務は大家さんには発生しない事になります。

それは今借主さんが支払っている家賃は、その物件の築年数や設備のグレード等をすべて含めて設定されているからです。

つまり今の賃料はそれらを考慮した金額となっており、借主さんはその契約内容を入居時に承諾しているので、新品に交換するような要求をする事は基本的にはできないという事になります。

そのため契約書に「設備」と記載してある設備に故障等がなければ、やはり基本的には借主さんは新品に交換要求をすることは出来ません。

なお、その物が設備ではなく「残置物」であった場合には、やはり故障等した場合であっても借主さんの負担となりますので注意が必要です。

残置物は前の入居者が置いていった物ですが、それがそのままにされているという事は大家さんが了承したと考えるのが普通であり、了承した時点で大家さん所有の設備と考えることが通常かと思いますが、実際においては残置物の交換は借主負担とされている事が多いです。

さて上記が前提とはなりますが、今の賃貸経営事情を考慮すると、良心的な大家さんであれば相談してみると古い設備を新しく交換してくれる人もいるかと思います。

例えば古くなった水回りを全面リフォームして欲しい等といった過大な要求であれば拒否される可能性が高いですが、ちょっとした小設備の交換であれば応じてくれる大家さんもいる事でしょう。

もしくは大家さんによっては程度の良い中古品や新古品を保管しているケースもあるかもしれません。

そのため交換を希望する場合には、まずは相談をしてみる事から始めてみるのも良いかと思います。

それでは借主さんが自分で新品を購入したい場合はどうでしょうか。

例えば前述のようにエアコンが古いため、自分でお金を出して新しく購入するようなケースです。

この場合であっても、大家さんの許可なく自分で取り付けることは出来ません。

前のエアコンは大家さんの所有物であり、大家さんが設置したものだからです。

そのためもし設備品を交換したいのであれば、まずは管理会社や大家さんに相談をしてみるようにしましょう。

またエアコン等の場合には、退去時の撤去も問題になる可能性があります。

例えば退去時にそれを置いていくのか・置いていける場合にはその設備を大家さんに買い取りしてもらえるのか・もしくは借主さんが撤去して新居に持っていくのか等の問題があります。

多くの場合、借主さんが入居後に取り付けた造作を買い取りしない旨の特約が付されている事も多いので、借主さんが新品で購入したものであっても大家さんに買い取ってもらえるケースは少ないかと思います。

ただし大家さんによっては買い取りまでは出来なくても、そのまま置いていって良いと言ってくれる場合もあります。

特に新品に近い設備など、使用期間の短い設備の場合には、大家さんの許可が出るケースも多いです。

逆に大家さんが許可してくれない場合には、自分で取り付けたそのものは撤去する必要がありますし、また原状回復という意味でも最初にあった古いエアコンを再度取り付けなおして退去する必要がある場合もありますので、注意が必要です。

いずれにしても設備品を交換したい時や、設備が故障した時などは、自分で勝手に判断をせずに管理会社や大家さんに相談をしてみるようにしましょう。

賃貸の古い設備を新品に交換したい場合について挙げてみました。

確かに正常に使用できる設備をグレードアップしてもらう事は大家さんの義務とは言えませんし、交渉はなかなか難しいと思います。

ですが全てが契約通りという訳でもなく、相談内容によっては応じてもらえる場合もあります。

快適な生活をおくるためにも貸主さんとは良好な関係を築いておきたいですね。

それでは今日はこの辺で。