近所の子供の道路遊びがうるさいって?

子供が遊んでいる風景

今回は子供の道路遊びについて書いてみようと思います。

私の家の前でも休日になると子供が遊んでいる声が聞こえてくる事が

よくあります。世間では子供たちはもっぱらゲームやスマホに夢中

といった話を聞きますが、それでもまだまだ外で元気に遊ぶ子供を時々

見かけるものです。しかしその子供たちを見て、微笑ましいと感じる人も

いれば、騒音や迷惑と感じる人もいるようです。

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道路族って?

近年では「道路族」という言葉がよく聞かれるようになりました。

主に道路などで騒音を出して遊んだり騒いだりする親子の事をこのように

言うそうです。確かによく街中でも子供が道路で遊んでいたり花火をして

いたり野球やサッカーをしている光景を見かける事があります。

単純な子供の遊びと楽観視する人もいれば、重度の騒音問題と発展して

しまうようなケースもあります。また最近では子供が遊べる公園などの施設

が減っている事もあり、増々このような問題は発展していく事も危惧されます。

親の立場からすれば自分の目の届く範囲で出来るだけ近所で遊んでいて欲しい

という人がいる一方で、近隣住民からすれば遊ぶ声が騒がしく迷惑と感じている

人もおり、様々な考え方が入り混じる中で解決の糸口を探す事は簡単ではありません。

 

子供遊びでの家への被害

私の家の前でも子供たちが遊んでいる事が時々あります。

様子を見てみると子供たちがゴムのボールでキャッチボールをしている様子。

私の家の前の壁の中央をストライクゾーンに見立てて、ボールをぶつけて楽しんで

いるようです。私は個人的には子供が大好きなので、子供が大声ではしゃいでいても

特に気になる方ではありません。むしろ子供は元気にはしゃいだり騒ぐ事が仕事だと

思っているので特別に怒りを感じたりする事もなく「今日も元気にはしゃいでいるなぁ。。」

と少し微笑ましくなったりもするものです。私には子供がいないので特に子供を見ると

可愛らしく見えてしまうのかもしれませんね。

 

ただ人によっては家でゆっくりしている時に子供にうるさくされるとイライラしたり、

休日にゆっくりしたいのに近所の子供が家の前で騒がれたりするとストレスが溜まる

人というのも多くいると思います。また騒いているだけならまだしも家のフェンスや壁を

傷つけられたり、家の敷地内に勝手に入って花壇等を倒されたり、車に傷を付けられたりと

やはり被害が起こる事も想定されます。また物質的な損害が発生するだけならまだしも、

例えば車での帰宅運転時にその子供たちと接触事故を起こしてしまった場合等を考えれば、

決して安易に考えて良い問題ではないとも思います。

 

また子供好きな人にとっては子供の叫び声が微笑ましく感じる事でも、子供が嫌いな人に

とっては騒がしく感じたりただの奇声と感じる人もいるのでしょう。このような人が

保育園の隣にでも引っ越ししてきたら事件にでもなってしまいそうですね。。

子供が遊んでいる写真

 

希薄になっていくご近所付き合い?

またこの類の問題では問題の根源がご近所の子供という事もあり、対処をしようにも

今後のご近所付き合いを考えると中々積極的に踏み込めないという現状もあります。

昔はご近所同士で調味料を分け合ったり、遠出する際には近所に声を掛けてから出かける

等の光景もよくあったものですが、最近ではご近所付き合いというのは簡素化していて

近所付き合いも皆無という事も珍しくありません。親たちの子供へのしつけも変わって

きていて、家の前で遊ぶご近所の子供に「少し静かにしてもらえるかな?」とやんわり注意

したとしても「公道で遊んでいるのになんでウチの子供が注意されないといけないんですか?!」

なんて逆ギレされる事も。注意一つするのも中々難しいですね。。また下手に注意をすると

今度は自分の家が嫌がらせの標的にされたり、自分の子供がイジメに合う可能性なども否定

できません。感情的にならずに冷静な判断が求められます。

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子供遊びに対しての対策は?

まずこの類の問題の争点としては法的な面から細かい指摘をするとすれば、子供の

叫ぶ声が受忍限度のラインを超えているかどうか・家の所有物等に損害を与えているか

等が挙げられるかと思います。

 

まず受忍限度については、実際にその叫び声等を立証して親に法的責任を追及する

事になりますが、実際にはそれを立証する事はかなりハードルが高いと言えるでしょう。

家の前の道路が公道か私道かに関わりなく過去の裁判例等を見ても、子供達を含め

人間が生活をしている以上はある程度の騒音は仕方がないと考えられている節もあり、

中々責任追及を現実的にしていく事は困難な所です。騒音基準にしても50~60dbを

超えてくると責任追及の範囲とも考えられますが、それでも実際に測定器で音を測定

したりその測定器も調達しなければならなかったり、もしくは子供たちの遊ぶ現場を動画

撮影しなければならなかったりと立証は簡単ではありません。

もし受忍限度を超えているのが明白であれば、不法行為に基づく損害賠償請求(民法710条)

などが考えられますが、そこまでするには時間も手間もお金もかかります。

 

また争点としては今までの経緯も重視され、事後にその子供の親たちと話し合いの場

持ったかどうか・注意書きの張り紙や看板の有無・侵入を防ぐフェンスを講じる等の処置

はあったか等、騒音を防ぐための具体的な処置を講じたかどうかの点においても判断に

影響を及ぼすように思います。いずれにしても最悪の場合、訴訟になると具体的な状況証拠の

数がモノを言うので、証拠作りにも注力しなければなりません。

 

しかし実際問題として、いきなり訴訟というのは近隣への影響が大き過ぎるので

まずは子供や親たちとの誠実な話し合い・それでも治らなければ自治会を通しての

注意指導などから始めてみるのも一考かと思います。もしくは相手家族が賃貸住まいで

あるのなら、その家の大家や管理者などに苦情を伝える方法もあるかと思います。

 

法的手段を考えるのであれば、例えばまずは弁護士等から内容証明が送り付けられると

一般の人に与えるインパクトが大きく、状況が改善されるケースもありますが、

今後のご近所付き合いを考えると、弁護士依頼や調停申し立て等は最終手段として考えて

おいた方が無難です。

 

またあくまで騒音による損害賠償請求や差し止め請求などの法的な措置が講じられるケース

というのは、例えば建築工事現場工場の騒音に提起される事が多く、近所の子供の声による

騒音で訴訟にまで実際に持ち運ぶケースというのはかなり少数かと思います。

住む家が賃貸だから永続的なご近所付き合いは考慮しておらず、訴訟に発展しても構わない

といった考えの人も中にはいるのかもしれませんが、やはり一時的な感情で訴訟など話を

大きくし過ぎると自分に跳ね返ってくるケースもあります。苛立つ気持ちもわかりますが

賃貸・持ち家に関わらず行動は慎重に起こした方が良いでしょう。

 

普段からコミュニケーションが取れていればさほど大きくはならない問題でも

近所付き合いが希薄化している現代ではこのような問題は今後も増えていくのかも

しれませんね。自分の子供の頃を思い出してもう少し寛容な気持ちをお互いに持って

問題解決に取り組んでいきたいものです。それでは今日はこの辺で。

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